緊急事態宣言が岡山県に発令され、ファジアーノ岡山サッカースクールも休校を余儀なくされた。私自身は3月から始まったスクールだが、1カ月もの間サッカーから遠ざかってしまうと、積み上げてきたものを失ってしまうし、子どもたちとの距離がひらいてしまう。そのため、この時間も有効に使おうということで、オンラインで「コーチと話そう!」を行っている。

各校ごとに担当のコーチが、オンラインを通じてスクール生とコミュニケーションを図るというこの企画。
それぞれの校で内容は違い、普段の生活のことを聞いたり、学校のことを聞いたりする会話中心のものや、家でできる簡単なトレーニングを行うところ、パワーポイントを使って映像を見ながら話をするところなど、内容は様々だ。

私が担当する総社校と中庄校では、子どもたちからの質問に答えたり、ゲームをして子どもたちと遊ぶ時間をつくりたいと発案した。

子どもたちからの質問のなかには、「どうしてサッカーがうまいの?」「どうやったらドリブルがうまくなる?」といった、サッカーに関する質問や「好きな色は何色ですか?」という純粋な質問もあった。

スクール生とのゲームでは、家で行われるオンラインの利点を生かし、コーチからお題を出され、家の中にあるものを持ってくる。持ってきたものがコーチ、お友達と被ってしまったらダメというルールだ。

まずはコーチ陣で試してみる。大人はいつから純粋な心を失ってしまったのだろう。ずる賢い物ばかり…‥。 純粋な子どもたちとは違った。
『お』がつくものというお題を出され持ってきたものは「美味しいお米新潟県産コシヒカリ」と澤口。 「お絵かきちょうファジアーノ岡山特注2021」(本当はノートです)と普及・グラスルーツダイレクター押鐘さんが続く。

そんな打ち合わせのあとで、総社校のU-8を対象にしたオンラインスクールが行われた。
マンツーマンでコーチたちの出身地にまつわるクイズを出したり、スクール生からの質問に答える時間が設けられた。クイズを手助けするお姉ちゃんの声が聞こえてきたりと、楽しい時間が過ごせた。

中庄校ではスクール生5名、卒業生2名に参加してもらった。盛り上がったゲームでは『え』がつくものとお題が出され、えのぐ、エプロン、えんぴつ、エリンギ、エッセンシャルオイル(植田コーチ)といろんなものが登場した。

そんな楽しい時間は、あっという間に終わってしまった。普段のスクールでは、子どもたちとゆっくり話をする時間がないので、とても有意義な時間だった。
まだまだ見切り発進のオンラインスクールではあるが、そんな未熟なオンラインスクールこそ、温かみのあるものだと感じてもらえると嬉しい。

今後少しでも多くの子どもたちに参加してもらいたい。次回は、もっとたくさんの子どもたちに参加してもらえるように、もっと工夫していきたい。


澤口雅彦
ファジアーノ岡山に2009~2018シーズン在籍し、2020シーズンをもってプロサッカー選手を引退。
2021年3月下旬に株式会社ファジアーノ岡山スポーツクラブに入社し、新設した『クラブコミュニケーター』として、事業部門、および普及スクールコーチを担務し、地域とクラブの発展に寄与する活動をしてまいります。


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